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夢見る時間はもう終わっていた【ミスマルカ興国物語 (11) (角川スニーカー文庫)】

ミスマルカ興国物語 (11) (角川スニーカー文庫)ミスマルカ興国物語 (11) (角川スニーカー文庫)
(2013/12/28)
林 トモアキ

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非暴力を望み
口先三寸と度胸で
小国のぐーたら王子が目指したモノ
その夢の果てにあるのは果たして…

ミスマルカ興国物語 
11

1年ぶりの新刊
物語は急転直下のクライマックスへ走り出す―



世界を相手にだって
全てを思うがままに成し遂げれると信じ
その結果、全てを失ったあの時から2年

その歳月がもたらしたモノ
それをしみじみと感じさせてくれました

プラス方面の筆頭はパリエル
勇者をして自分より上と言わしめ
帝国のルナスとも切り結べるようになった剣術もさることながら
肝の据わり方に感服
彼女なりの王道がきちんと彼女の中に出来上がっていたのは
感慨深いものがありましたね
しっかりお姫様でした
品性は足りない気がしますがw

一方で
開かれた戦端
戦場で一同に会す
かつての旅仲間たち、出会った人々
懐かしさに浸るばかりではいられない現実

彼我に分かれた
マヒロとかつての仲間たち

相変わらず
ひっくり返しにくるマヒロの手腕は
それなりにカタルシスがあるんですが
全てを何の犠牲もなしには手に入れることは出来ない
何ともな無常観が伴います

己が理想がために
少ない友人、理解者の思いさえ振り切って
自分の道を貫くマヒロ
そのブレなさが魅力なんですが
あこがれのお兄さん的と言っていたチカや
友人といえるリーゼルとのやり取りは
読んでるこちらとしては
やりきれなさと切なさをかみ締めずにはいられない、でした

そんな躁鬱、いろいろな方向に感情を揺さぶってくれる
エンターテイメント性
面白さは相変わらずの折り紙つきでした

そんなこんなをするうちに
次巻で二部完結との事
今巻の引きはまたまた大きく風呂敷を広げた感ありで
果たして後一巻でどんな結末を見せてくれるやら
実に楽しみです

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