読んだ本(2014.1)
2014年1月読了本まとめ
覚書代わりにペタリ
覚書代わりにペタリ
2014年1月の読書メーター
読んだ本の数:13冊
読んだページ数:3994ページ
ナイス数:102ナイス
パナティーア異譚2 熱砂のレクイエム (ファミ通文庫)の感想
かつての小学生勇者が臨む6年ぶりの2周目異世界冒険譚の第2巻。今回もかつて救ったはずの世界で救えなかったモノを目の当たりにする痛みが胸刺します。6年の歳月の果て、主人公とヒロイン、互いに背負ってしまった負い目。それでも信じる絆に胸が熱くなりました。黒幕の正体は前回同様、意表をつかれましたし、その辺り含め1巻同様、ストーリーテイリングの巧さを感じました。新キャラも多数ながらどのキャラも魅力的、次巻以降の旅路が楽しみですね。
読了日:1月29日 著者:竹岡葉月
空想オルガン (角川文庫)の感想
無名吹奏楽部の成長の軌跡を縦軸とする青春ミステリ・シリーズ3作目。ついに始まった夏の大会。今まで築いてきた人間関係、積み上げたモノが感じられる。芹澤さんの件などまさに今までの集大成、青春ど真ん中な大会描写が熱かったです。登場人物たちの軽妙なやりとりと抱えるモノの重さ、その描写バランスの絶妙さも相変わらず。切なくとも未来に希望を見れる爽やかな読後感がよいシリーズです。
読了日:1月27日 著者:初野晴
櫻子さんの足下には死体が埋まっている 雨と九月と君の嘘 (角川文庫)の感想
シリーズ第3巻。2巻までに比べると構成が洗練されてきて魅せ方が巧くなってきました。わんこに警官、同級生、探偵と助手の周りを彩るレギュラーキャラも増えて世界観が出来上がってきているのも好印象。このまま短編構成でいくにせよ、はたまた転となる展開をもってくるににせよ、シリーズとして安定感が出てきたので続いてほしい作品です
読了日:1月12日 著者:太田紫織
櫻子さんの足下には死体が埋まっている 骨と石榴と夏休み (角川文庫)の感想
骨を愛する外見は美人令嬢、中身はワガママなお子様、櫻子さんの2時間ミステリ風短編。良くも悪くも思うまま、子供のように振舞う櫻子さんの言動は相手をばっさり切り捨てる。誰しも人に気を遣って生きているからこそその快不快を行動原理とする子供な言動には胸をすくものがある。今回は命に対して真っ直ぐな想いが垣間見えた第2話をはじめ、彼女の言動のプラス部分がよく表に出た話になっており、1巻よりも読後感が軽く、櫻子さんの株も上がったように感じた。
読了日:1月8日 著者:太田紫織
銀閃の戦乙女と封門の姫5 (一迅社文庫)の感想
封門の姫、黒い妹さん無双。一般人枠なのに知略と度胸で戦況をひっくり返す聡い妹さん、そんな男前な心を強さを持つ一方で根っこは真性ブラコン、実にいい、妹の鑑ですw主人公はすっかり女性陣の陰に。へタレ主人公と言うわけでもないんだけどな~wタイトルの意味する所、残るは銀閃の戦乙女、他のお姫様ズがたくまし過ぎて攫われヒロインというある意味お姫様らしい格好にて次巻・最終巻へ引きですが、その活躍は如何に。作者、同レーベル他シリーズは未読ですが繋がる世界観、キャラな展開あり、機会があれば他も読みたくなりました
読了日:1月6日 著者:瀬尾つかさ
櫻子さんの足下には死体が埋まっている (角川文庫)の感想
美人お嬢様ながら骨好きという特異な嗜好を持ち、性格は傍若無人な子供の様という強烈な個性の探偵役で読ませるライトミステリ。謎解きに主眼を置くタイプではなく、事件を巡る人間模様に主眼を置いた物語。待ち受ける結末は人の業を感じさせるやるせなさが残る。そんな事件の中でワトソン役である草食系高校生が僅かな幸いを語り、締める事でやるせないながらも悪くない読後感を作る短編作品。プロローグや幕間で語られるお嬢様と高校生、その関係が続くも終わりがある事をにおわせる描写もあり、世界観に浸るよいアクセントになっている
読了日:1月5日 著者:太田紫織
ぼくのゆうしゃ 3 (富士見ファンタジア文庫)の感想
小学生勇者異世界冒険譚3。魔王蠢動。圧倒的強さの刺客登場。追い詰められたる勇者一行、そして、勇者の抱える闇が顕現する。闇の根本を思うとやるせない。この旅の果てで健気で純粋な彼の心の闇が払拭される事を祈らずには居られないですね。勇者と魔王、兄と弟、人と魔物、現代と異世界、主人公・トオルが最後に迫られる選択が何となく見えたりと、今回はシリアス分の伏線多め。そんな中、コミカルパートの伏線をラストああいった形で回収するのは意表をつかれました、面白い。そして、定番になりそうなサクヤさん締めにほっこり。
読了日:1月5日 著者:葵せきな
ぼくのゆうしゃ 2 (富士見ファンタジア文庫)の感想
小学生勇者の異世界冒険譚2。1巻同様、展開の強引さはあるもののストーリーラインは王道で安定。コメディとシリアスを巧く配分した独特のノリで最後まで飽きずに読ませてくれます。主要キャラも揃い、何気に1巻オンリーのキャラかと思っていたサクヤが今後も出現しそうなフラグを立て、掛け合いの楽しさはこれからも保証されそう。そして、そんなコミカルな雰囲気の中故にトオルの生い立ちを巡るシリアスの苦味がぴりっと効きます。ある意味、壊れている彼の心のありようが異世界での一時の冒険で変わるのかどうなのか、注目です
読了日:1月5日 著者:葵せきな
ぼくのゆうしゃ (富士見ファンタジア文庫)の感想
小学生勇者の異世界冒険ファンタジーコメディ。主人公が小学4年生と年齢が低い分、好みが分かれるかもしれませんが、ストーリーラインは旅先での交流、陰鬱さは薄い事件に諦観の大人。そして、子供の駄々に彼らが突き動かされたての大団円のラストとファンタジーコメディの王道で完成度高め。また主人公の少年は明るい性格ながらその生い立ちから自己犠牲精神が強めとこれまたお約束の問題を無自覚に抱えており、こちらもあわせてコメディとシリアスを両輪とに巧く話を回せれば王道としてかなりよい作品になるのではと期待させてくれる第1巻でした
読了日:1月4日 著者:葵せきな
スカイ・ワールド6 (富士見ファンタジア文庫)の感想
真剣だけど楽しんでいる。それが許される設定の妙。よく出来たRPGをプレイしているような楽しさのある作品。今回は幕間、レベル上げ回かつ読者的にもキャラクターたち的にも人間関係再確認回。ハーレム系でありながら鈍感主人公でもなく悲壮な多角関係でもない。放課後、気のあう仲間でじゃれあってる様な空気感は相変わらずで他にはちょっとない良さです。個人的にはエリさんが好き。周りが天然だったり、天衣無縫だったり、セクハラだったりのぶっ飛んだ方が多いだけにフォロー役をやってしまう彼女の年下気いつかいっぷりが健気でよいです^^
読了日:1月3日 著者:瀬尾つかさ
ミスマルカ興国物語 (11) (角川スニーカー文庫)の感想
久々の新刊で複雑な情勢を思い出すのが大変。それでも引き込んで読まさせてくれる力がありました。二部完を前にそれぞれの2年が描かれたと言うところでしょうか。パリエルの成長著しさでカタルシスを得つつ、彼我となったチカやかつての仲間たち立ち位置やら数少ない理解者の思いさえ振り切って突き進むマヒロのあり方やらで無常観に胸を締め付けられつつな中、さらに大風呂敷を広げてくる。素晴らしきかなエンターテイメントw1部完がアレだっただけに二部はどう締めてくるのか、実に楽しみなところです
読了日:1月2日 著者:林トモアキ
コンプリート・ノービス レベル1の最強剣士 (富士見ファンタジア文庫)の感想
オンゲーモノ、流行に乗っかったある程度売れる算段ができる量産商品として及第点。主人公のレベル1である理由、チート能力、キャラクターのオンとオフでの二重人格的違いなどテンプレを抑えてますが、そのネタの組合せがちぐはぐで煮詰め切れていない印象。キャラクターの行動原理も弱く、妹の命の扱いの軽さなんかは人によっては不快感を感じてダメかも。ちょっと冷めました。悪い意味でキャラが劇場的振舞いの人物ばかり、ロールプレイしてる感が全開。それこそネトゲでロールプレイしてるのを横から見ちゃったような痛々しさがあったかな~。
読了日:1月2日 著者:田尾典丈
魔王殺しと偽りの勇者2 (ファミ通文庫)の感想
ファンタジー世界でフーダニッド。種明かしは平凡ですが、ロジックに大きな破綻がないのが好感。そんなミステリをファンタジーに持込むという舞台とキャラクター設定の選択がはまった作品でした。真っ直ぐだけど少々ものを考えなさ過ぎるエルレインの健気さ、可愛らしさ、皮肉屋のユーサーとの掛け合いの楽しさは1巻から変わらず、加えて今巻では無能なワトソンに過ぎなかったエルレインの成長も見られ、爽やかな読後感に繋がっていました。この手のお話はある程度の論理性が担保されていればやはりホームズとワトソンの魅力がものをいいますね。
読了日:1月2日 著者:田代裕彦
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読んだ本の数:13冊
読んだページ数:3994ページ
ナイス数:102ナイス

かつての小学生勇者が臨む6年ぶりの2周目異世界冒険譚の第2巻。今回もかつて救ったはずの世界で救えなかったモノを目の当たりにする痛みが胸刺します。6年の歳月の果て、主人公とヒロイン、互いに背負ってしまった負い目。それでも信じる絆に胸が熱くなりました。黒幕の正体は前回同様、意表をつかれましたし、その辺り含め1巻同様、ストーリーテイリングの巧さを感じました。新キャラも多数ながらどのキャラも魅力的、次巻以降の旅路が楽しみですね。
読了日:1月29日 著者:竹岡葉月

無名吹奏楽部の成長の軌跡を縦軸とする青春ミステリ・シリーズ3作目。ついに始まった夏の大会。今まで築いてきた人間関係、積み上げたモノが感じられる。芹澤さんの件などまさに今までの集大成、青春ど真ん中な大会描写が熱かったです。登場人物たちの軽妙なやりとりと抱えるモノの重さ、その描写バランスの絶妙さも相変わらず。切なくとも未来に希望を見れる爽やかな読後感がよいシリーズです。
読了日:1月27日 著者:初野晴

シリーズ第3巻。2巻までに比べると構成が洗練されてきて魅せ方が巧くなってきました。わんこに警官、同級生、探偵と助手の周りを彩るレギュラーキャラも増えて世界観が出来上がってきているのも好印象。このまま短編構成でいくにせよ、はたまた転となる展開をもってくるににせよ、シリーズとして安定感が出てきたので続いてほしい作品です
読了日:1月12日 著者:太田紫織

骨を愛する外見は美人令嬢、中身はワガママなお子様、櫻子さんの2時間ミステリ風短編。良くも悪くも思うまま、子供のように振舞う櫻子さんの言動は相手をばっさり切り捨てる。誰しも人に気を遣って生きているからこそその快不快を行動原理とする子供な言動には胸をすくものがある。今回は命に対して真っ直ぐな想いが垣間見えた第2話をはじめ、彼女の言動のプラス部分がよく表に出た話になっており、1巻よりも読後感が軽く、櫻子さんの株も上がったように感じた。
読了日:1月8日 著者:太田紫織

封門の姫、黒い妹さん無双。一般人枠なのに知略と度胸で戦況をひっくり返す聡い妹さん、そんな男前な心を強さを持つ一方で根っこは真性ブラコン、実にいい、妹の鑑ですw主人公はすっかり女性陣の陰に。へタレ主人公と言うわけでもないんだけどな~wタイトルの意味する所、残るは銀閃の戦乙女、他のお姫様ズがたくまし過ぎて攫われヒロインというある意味お姫様らしい格好にて次巻・最終巻へ引きですが、その活躍は如何に。作者、同レーベル他シリーズは未読ですが繋がる世界観、キャラな展開あり、機会があれば他も読みたくなりました
読了日:1月6日 著者:瀬尾つかさ

美人お嬢様ながら骨好きという特異な嗜好を持ち、性格は傍若無人な子供の様という強烈な個性の探偵役で読ませるライトミステリ。謎解きに主眼を置くタイプではなく、事件を巡る人間模様に主眼を置いた物語。待ち受ける結末は人の業を感じさせるやるせなさが残る。そんな事件の中でワトソン役である草食系高校生が僅かな幸いを語り、締める事でやるせないながらも悪くない読後感を作る短編作品。プロローグや幕間で語られるお嬢様と高校生、その関係が続くも終わりがある事をにおわせる描写もあり、世界観に浸るよいアクセントになっている
読了日:1月5日 著者:太田紫織

小学生勇者異世界冒険譚3。魔王蠢動。圧倒的強さの刺客登場。追い詰められたる勇者一行、そして、勇者の抱える闇が顕現する。闇の根本を思うとやるせない。この旅の果てで健気で純粋な彼の心の闇が払拭される事を祈らずには居られないですね。勇者と魔王、兄と弟、人と魔物、現代と異世界、主人公・トオルが最後に迫られる選択が何となく見えたりと、今回はシリアス分の伏線多め。そんな中、コミカルパートの伏線をラストああいった形で回収するのは意表をつかれました、面白い。そして、定番になりそうなサクヤさん締めにほっこり。
読了日:1月5日 著者:葵せきな

小学生勇者の異世界冒険譚2。1巻同様、展開の強引さはあるもののストーリーラインは王道で安定。コメディとシリアスを巧く配分した独特のノリで最後まで飽きずに読ませてくれます。主要キャラも揃い、何気に1巻オンリーのキャラかと思っていたサクヤが今後も出現しそうなフラグを立て、掛け合いの楽しさはこれからも保証されそう。そして、そんなコミカルな雰囲気の中故にトオルの生い立ちを巡るシリアスの苦味がぴりっと効きます。ある意味、壊れている彼の心のありようが異世界での一時の冒険で変わるのかどうなのか、注目です
読了日:1月5日 著者:葵せきな

小学生勇者の異世界冒険ファンタジーコメディ。主人公が小学4年生と年齢が低い分、好みが分かれるかもしれませんが、ストーリーラインは旅先での交流、陰鬱さは薄い事件に諦観の大人。そして、子供の駄々に彼らが突き動かされたての大団円のラストとファンタジーコメディの王道で完成度高め。また主人公の少年は明るい性格ながらその生い立ちから自己犠牲精神が強めとこれまたお約束の問題を無自覚に抱えており、こちらもあわせてコメディとシリアスを両輪とに巧く話を回せれば王道としてかなりよい作品になるのではと期待させてくれる第1巻でした
読了日:1月4日 著者:葵せきな

真剣だけど楽しんでいる。それが許される設定の妙。よく出来たRPGをプレイしているような楽しさのある作品。今回は幕間、レベル上げ回かつ読者的にもキャラクターたち的にも人間関係再確認回。ハーレム系でありながら鈍感主人公でもなく悲壮な多角関係でもない。放課後、気のあう仲間でじゃれあってる様な空気感は相変わらずで他にはちょっとない良さです。個人的にはエリさんが好き。周りが天然だったり、天衣無縫だったり、セクハラだったりのぶっ飛んだ方が多いだけにフォロー役をやってしまう彼女の年下気いつかいっぷりが健気でよいです^^
読了日:1月3日 著者:瀬尾つかさ

久々の新刊で複雑な情勢を思い出すのが大変。それでも引き込んで読まさせてくれる力がありました。二部完を前にそれぞれの2年が描かれたと言うところでしょうか。パリエルの成長著しさでカタルシスを得つつ、彼我となったチカやかつての仲間たち立ち位置やら数少ない理解者の思いさえ振り切って突き進むマヒロのあり方やらで無常観に胸を締め付けられつつな中、さらに大風呂敷を広げてくる。素晴らしきかなエンターテイメントw1部完がアレだっただけに二部はどう締めてくるのか、実に楽しみなところです
読了日:1月2日 著者:林トモアキ

オンゲーモノ、流行に乗っかったある程度売れる算段ができる量産商品として及第点。主人公のレベル1である理由、チート能力、キャラクターのオンとオフでの二重人格的違いなどテンプレを抑えてますが、そのネタの組合せがちぐはぐで煮詰め切れていない印象。キャラクターの行動原理も弱く、妹の命の扱いの軽さなんかは人によっては不快感を感じてダメかも。ちょっと冷めました。悪い意味でキャラが劇場的振舞いの人物ばかり、ロールプレイしてる感が全開。それこそネトゲでロールプレイしてるのを横から見ちゃったような痛々しさがあったかな~。
読了日:1月2日 著者:田尾典丈

ファンタジー世界でフーダニッド。種明かしは平凡ですが、ロジックに大きな破綻がないのが好感。そんなミステリをファンタジーに持込むという舞台とキャラクター設定の選択がはまった作品でした。真っ直ぐだけど少々ものを考えなさ過ぎるエルレインの健気さ、可愛らしさ、皮肉屋のユーサーとの掛け合いの楽しさは1巻から変わらず、加えて今巻では無能なワトソンに過ぎなかったエルレインの成長も見られ、爽やかな読後感に繋がっていました。この手のお話はある程度の論理性が担保されていればやはりホームズとワトソンの魅力がものをいいますね。
読了日:1月2日 著者:田代裕彦
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