昔日の残照、未来への萌芽【はたらく魔王さま! 0 (電撃文庫)】

エンテイスラ侵攻前
未知の世界、未来を切り開いていく事に
邁進していた頃の少年魔王さま

その身に宿した可能性に魅せられ
ひとりまたひとりと味方が増えていく展開は
王道で中々に心躍るモノがありました

一方でその結末が失敗に終わった事を知るが故の切なさもあり
良い読後感の残る一編でした

純ファンタジーになる前日譚と言う事でやや不安がありましたが
この1編はよくまとまったいいお話でした

逆にエミリア編は
純ファンタジー要素が少々煩くなってしまっていたでしょうか
危機に対する庶民的な解決策
ギャップの部分がらしかっただけに
導入部がやや浮いている印象

ラスト一編
舞台を地球に戻しての
直前譚ともいえるお正月編は
可もなく不可もなくの印象
すれ違いに少々こじつけさがありましたが
それでも魔王と勇者と女子校生
3人の運命の交錯を予感させる締めは
やっぱり悪くないですね

そして
異世界過去編は本当に脇役
話の枕のみの登場ではありますが
お約束のちーちゃんの出来た子ぶりが
見れたのも嬉しかった

智将アルシエルとの
含みを持たせた言葉のやり取り
カッコイイわ～＾＾

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