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惑う境界者【アニメ 甲鉄城のカバネリ #5】


甲鉄城のカバネリ
5
逃げられぬ闇

己が存在意義が揺れるとき
捜すべきものは―


零れ落ちそうな「私」を前に―
甲鉄城の5-4
補給を予定していた駅に到着するも
そこはすでに屍には打ち壊されたあと
更に甲鉄城の進路には巨大な瓦礫が…

瓦礫の撤去のため
慎重策を立てるイコマだったが
ムメイはその作戦を無視して強硬策
屍の本拠へと突撃していってしまう
そして
事態は悪化していく―

冷静さを欠くムメイ
その理由は一人の男の警告

おまえは屍を切り裂く爪に過ぎず
その役割を全うできなくなれば
切り捨てられるだけ、という言葉だった

人でも屍でもない
己を規定する屍を切り裂く「爪」という役割を
全うできなくなることへの恐怖に
揺れるムメイは
果たして
このままその恐怖の闇へと
飲み込まれて行ってしまうのか…


人でもなく屍でもなく
結局のところ
カバネリとは
何者であるかについてが
ひとつテーマ性なのでしょうか

その点においては
これから先、揺れる事もあるのかもしれませんが
相方であるイコマはひとつ
答えを持っている

「逃げない」
心に一つ譲れないモノがあり
その心情に添って位置を貫き続けようとする限り
生きている「自分」であり続けられる
譲りたくない芯が一つある

一方で
無心で屍を狩る刃であり続けられるように見えた
ムメイは思いの外
その足元が脆かった

「兄さま」とやらからは
屍を切り裂く「爪」としての役割をもらい
それを拠り所としているが故に
そこが揺らぐとしれたとき
彼女を支えるモノはない
彼女を現在規定しているモノは
あくまで外からの規定に過ぎない
だからこそ簡単に惑う

それは良くも悪くも
年相応な不安定さが
彼女の中にあるというところでしょうか

しかし
そんな年相応な部分も
カバネリであるが故に
周囲には理解されない
孤立しかねない状況に陥っていく


人としての年相応部分が
彼女を人と繋がりへ近づける
笑顔を作る
甲鉄城の5
甲鉄城の5-2

一方で
人としての年相応の不安定な部分が
カバネリであるというフィルターが一枚かかる事で
彼女を人との繋がりから遠ざける
「人」の理解の外側へと追いやる
甲鉄城の5-6

人でも屍でもないが故の悲哀

果たして
そんな彼女が
ひとつ信念を持つイコマとのかかわり合いの中で
新しい「自分」をみつけていけるのかどうか
そこが今回の危機状況を
覆すカギになっていくというところでしょうか
甲鉄城の5-5


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