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どうしようもなく痛いからこそ、微かな光が堪らなく愛おしく

神様のメモ帳 (電撃文庫)神様のメモ帳 (電撃文庫)
(2007/01/06)
杉井 光

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普通の高校生である主人公が引きこもりの探偵少女や
中退元ボクサーや軍人オタにひもといったニートたちと出会い、
時に残酷な神様のメモ帳、運命に翻弄される中で?生きる?ことを向き合う青春物語。

テーマは重く、描写が割に容赦ない。
一方でキャラのたった人物たちのやりとりはテンポがよく
ライトノベルらしい読み安さがある。
この二つが両輪となり、最後まで一気に読ませる牽引力のある作品だった。
おススメ。

以下は若干中身に触れつつ。
ニート探偵のアリスは外見、初出時の癖のあるやりとりから癖やとっつき難さを
感じ、設定が記号に終始してしまうのではという懸念があったが
そこで留まらないだけの描写があったのが読者として斜に構えずに読めた要因。

どこまでも純真である意味、歳相応な子供であるからこその懊悩。
世界に対する無力感と全能感への渇望。
それは誰もが一度は通りながらも目を瞑ることで先へと進んでいくことで
それをよしと出来ないからこそある意味傲慢なスタンスで生きている彼女。
多くの人が直視しないものを直視する。
そういった意味で主人公のナルミとアリスは似た者同士といえるのだろうと感じた。


追記。
141ページの挿絵は来るものがあった。
差し込むタイミング、構図の選定、絵の単純なクオリティがぴたっとはまり
文章を引き立ててるなと素直に感心できる挿絵は久しぶりかも。



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