瞳を逸らさずに―【アニメ 魔法使いの嫁 #22】

それもまた「今」を形づくる一部として

死の呪いと生き続ける呪い
カルタフィルスが提示したのは
呪いの交換

その契約の遂行の中
ちせは自身のもう一つの呪い
母親に殺されかけた日の記憶
生きる意志を奪われた日の記憶を
見せつけられることに―

あの日のちせはその瞬間をきっかけに
自らの全てを否定してしまったけど
今のちせはその瞬間を端として
生まれた絆に包まれている

在りし日の祝福の記憶が
呪いの記憶をつくり
その呪いが祝福を呼び込んだ

そして
今もう一度呪いの記憶に向き合う

あの日から
瞳を背けていた記憶
温かい記憶
温かければ温かいほど
あの瞬間が痛いモノになるから
だから蓋をしていた記憶

今のちせはそれを受け入れられるし
受け入れられない部分は受け入れられないと
自身を誤魔化すことなく
立っていられる

過酷な日々と温かな日々を経て
今の彼女は知っている
頼もしい老竜の言葉が
自らの内より湧き出た言葉が支えてくれる

自分の意志ひとつで

望む明日を得るために
迷いながらも進む意志ひとつで

自分は自由でいられることを

今の羽鳥ちせの方法で
今と向き合い
納得いく道を掴みとる為に
彼女が踏み出す道は…


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