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海辺の小宿に、幸住むと気づくなら―【海月と私 全4巻(アフタヌーンKC) 】


海月と私
4

海沿いの辺ぴな宿「とびうお荘」
店じまいまでの住み込み中居を募集した
不器用な宿の板前兼主人の「旦那さん」の下に転がり込んできたのは
ワケありの妙齢の女性で…

隠れ家的な宿で
訳ありなお客たちの
少し切なくも、前向きな転機が描かれる


店じまい直前の隠れ家的な宿で板前兼経営者の
不器用なおじさん「旦那さん」と
住み込み中居の募集に転がり込んできた
どうみても訳ありな妙齢の女性「梢」

出会いから関係性がひとつ落ち着くまでの「起」
そこから連作短編のように宿を訪れる訳あり客の
切なくも宿での一泊がその人の前向きな一歩につながっていく
物語が連なっていく「承」
そして、当初から提示されていた
彼女の「訳あり」部分がトラブルを起こす「転」から
温かな余韻残す「結」へ

主要ふたりの人物描写が魅力的

若い女性の転がされていると言いながら
梢の正体にやきもきしながらも
彼女との生活を失いたくないものになっていく
何とも不器用なおじさんである「旦那さん」と
つかみどころがなく自由で明るく振る舞うも
自分の事は一切語らない「梢」
ふたりのやり取りが心地よく
ラストの流れに素直に感情移入というか納得がある

最後まで読み心地よく
1クールドラマ的な尺で
綺麗に纏まった作品

全4巻と手の出しやすい長さという事もあり
お勧め







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