ふたりの物語の幕は下りて―【アニメ IDOLY PRIDE #12(終)】

2021/04/04(Sun) 14:02

アニメ　IDOLY PRIDE
第12話(最終回)
サヨナラから始まる物語

ふたりの物語の幕は下り
そして、新しい物語が始まる―

舞台裏のドラマが、ステージを輝かせる
アイドルたちのキャラクターを
ステージ外から描きだす
そんなコンセプトを掲げたアイドルアニメ

キャッチコピーからみえるコンセプトや
サブタイトルを初めとした言葉選び
主となるキャクターたちのバックボーン
非常に好みの部分が多い作品で
それだけに惜しいという思いが残るシリーズでした

よかった、牧野くんを好きになって―

「後悔しなかったでしょう？」
唯一の心残りが晴れた
それを伝えられた
麻奈の笑顔が素敵でした

第12話
同じ星見プロの2グループで立つ
アイドルの頂点対決の舞台
そこで彼女たちが奏でる物語とは―
最終回

ラストステージは
同じプロダクションで苦楽を共にしてきた仲間たち
真奈の歌声、胸のトキメキに導かれ、今は自身のトキメキを信じられるようになったさくら
姉への最期の言葉への後悔を乗り越えて姉への想い昇華できた琴乃
彼女たちがステージで表現したのは
長瀬麻奈の物語へのリスペクトとフィナーレ

そして
彼女たちの物語の幕あけ

最終回を見て得られた納得は
1話で感じながらも以降の話数では薄れていた
やっぱりこの物語は
長瀬麻奈の物語で
牧野航平との物語
だったのだなという所

そうであれば
メイン脇役である琴乃とさくらたちのラストステージは
麻奈と牧野の別れを演出する為のモノであるのも納得だし
ふたりの別れにより
ふたりの物語は幕を閉じ
琴乃とさくらのサヨナラから始まる物語が始まるのだろう

作品としては
もっとそこに焦点を当てて物語を描くべきだったかな

琴乃、月のテンペストの子たちを描くにせよ
さくら、サニーピースの子たちを描くにせよ
あくまで麻奈と牧野の過去、在り方を通したうえで
今の彼女たち、琴乃やさくらの前進の為に
琴乃たちが主役の体ながらも
麻奈と牧野が彼女たちの背中を押す、見守る
その中で自分たちの過去を思い返す
そういった麻奈と牧野起点で各話を進める必要があったように思います

そういったところから見て
シリーズとして
選択と集中のミスがあったかな

麻奈と牧野の物語だけでなく
詰め込んだ要素全てを描くのであれば
2クール以上必要だった

真奈を受け継ぐ琴乃とさくらというWメインに
ふたりの新しい理由になり得るそれぞれのグループの仲間たち8人
そして
真奈の影を追い続けるライバルたち
琴乃たちへの最初の火つけ
新人への洗礼も担当したリズノワールや
個人的な家庭環境も折り混ざって幻影の背中をおっていたトリニティエール
そいういった構成する要素は好きな要素ばかりだっただけに
非常にもったい印象が残りました

アイドルソシャゲが原作である以上
ゲームに出るメインキャラは描きたい等
出すキャラクターの数や描き方に縛りがあったのかもしれませんが

これからのリリースであるのなら
麻奈を作品としては完全に別格としてしまった上で
ゲームプレストーリーとして
ゲームの雰囲気とは違ったとしても
思い切って物語の焦点、描くキャラクターを麻奈、牧野の物語に絞れば
作品としても世界観の宣伝としても
まだオンリーワンとして大きな爪跡を残せたかもな作品でした

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Tag: アニメ王道

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