兄と妹というキョリ【リカ 1 (ジェッツコミックス)】

親の前では品行方正
学校で一番の俊足という
ステータスはあるものの
ちょっと冷めた部分があるけど
友人とは馬鹿話もするし
それなり女子への興味もあると
実に普通で
この年代っぽさが出ている主人公・和哉

和哉の一つ下で
思ったことをそのまま
口にしてしまう幼さの残る妹・リカ

ごく普通の家庭のごく普通の兄妹
そういった「普通」っぽいキャラ付けが
巧いのが琴線に触れた一番の理由

そんなふたりが
幼い「好き」という感情を
膨らませ、自身のそれに振り回されつつも
その感情と向き合おうとするという
ストーリーは
兄妹モノのポイントを押さえていて
実にツボでした

また
そんな「好き」の感情と
身も蓋もなくつきまとう性欲
露骨ではなくともその描写の
挟み方、描き方が絶妙で
淡々と進行するも
フェティズムの強い作品に
仕上がっていて
好きな人には
ど真ん中ストライクではないかと思います

一巻は
お互い一歩踏み出してはいますが
そこで留まり
今のままなら
その「好き」は
いつか兄妹の想い出の中に
埋もれていくであろうライン

果たしてここから
どう物語を転がしていくのか
楽しみなところです







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